夢月君は夕凪の人じゃないけど、私たちの友達って事で特別に幹部室に入れた。
「すごいねこの部屋」
幹部室は一通り生活出来るだけの家具がそろっている。
私も初めてここに来た時は驚いたもん。
「俺下居るわ」
30分くらいすると、海月君は幹部室を出て行ってしまった。
それを無表情で見つめていた夢月君。
海月君は、10歳の時に突然夢月君が家に帰って来なくなったと言っていた。
それから居場所が分からず音信不通だった海月君が、今まで何処に居たのか。
言い方は悪いけどそれを聞いて、海月君を救う為に夢月君に近づいた私たち。
さっさと聞きたいけど、今はその時ではない。
だから、聞きたいのをグッと堪える。


