「えっ……」 どういうこと? 「有川夢月は存在しない。というか、死んだ事になってる。」 「な、んでだよ!確かにアイツは…アイツは夢月だ!」 「最後まで聞け。有川夢月は死んだ事になってるけど、松山夢月は確かに存在している。」 「なんで……」 海月君のお母さんとお父さんは、この事知ってるのかな? 「それはさすがに俺にも調べられない。」 シンと、幹部室が静まる。 「本人に、聞くしかないんじゃない?」 沈黙を破ったのは、私だ。 「そう、だよな」