「夢月が来たってことは、調べたんだな」
「もちー。いやぁ案外楽勝でビックリだったよー。くすくす。ホント、どうしてくれようか橋本組。」
橋本組、その名を口にした夢は、見たことないくらい怒っていた。
「俺のりんりんに手を出すなんて、花鈴もほぉんとバカだよねー。あーおもしろ」
夢の言葉に部屋の温度が一気に下がる。
あれ、寒気が…
「んで、花鈴はクソ女に何されたんだ?」
「りんりんはね、花鈴にメンタルボロボロにされたの。間接的に俺を使って」
「どういうことだ?」
「まず最初に、りんりんを花鈴が拉致ります。次に、りんりんを縛って場所を固定させてからモニターを見せます。そこにはあらビックリ。俺と花鈴がヤッてる映像が流れてます。俺のことが好きなりんりんを利用した花鈴は、間接的に俺を使ってりんりんのメンタルをズタボロにしましたとさ。お終い。」
「あのクソ女……」
「ちっ」
「本当、どうしてくれようか」
「ふざけやがって!」
「花鈴がりんりんをそうさせて目的はただ一つ。俺からりんりんを遠ざける為。花鈴、裏で俺に群がる女の子達全員に接触して、金渡す代わりに俺に二度と近づくなって取引してるんだよねー。全く困っちゃう俺。」
「それだけの為に花鈴を……」
ワナワナと握ってる拳が震える。
「んで?クソ女どうするんだよ夢月は」
「ナイス質問朝日ー。聞いてよ。もうね、俺イイコト思いついちゃったんだー」
……嫌な予感がするのは、俺だけじゃないはず。


