「俺ねー組長補佐だからー組長の代わりに海月クンのクソ共に許可取りいくのー。いやぁーあんなクソ共に育てられてこんな良い子になるなんて本当実は血が繋がってないとかー?」
地味に俺の親をディスりながら(一人で)話ている翔さん。
「お、着いた着いたー。」
どうやら家に着いたらしい。
実は俺、松山組に行って夢の話を聞いてから一回も家に帰ってない。
だって自分の親がこんな最低な人間だとは思わなかったし。
もう同じ空気吸ってるだけで吐き気するくらい嫌だったから。
「海月クン、開けてー」
「はい」
俺は鍵で玄関を開ける。
「あら海月、おかえりなさい」
いつもの笑顔で出迎えた母さん。
母さんぎ本当に夢を……
「会ってほしい人が居るんだ。連れて来たから入れていい?」
「もしかして彼女かしら?あらやだ。もう少しまともな格好してれば良かった。そういうのは事前に言うものよ?海月」
「翔さんどうぞ」
母さんと極力話したくない俺は無視して翔さんを家に入れる。
「どーもー。4年ぶりですかねー?夢月の事で話をしに来た時以来だー。元気にしてますー?まぁ俺的には死んでもらった方が有難いんですけどねー?」
「あ、あなた…松山組の……」
翔さんを見た途端に、顔を青くする母さん。
「とりあえず入れてもらいますねー」
勝手にズカズカと靴を脱いでリビングに行ってしまった翔さん。
「海月…あなたもしかして……」
そんな母さんの声を聞こえないフリして俺もリビングに行く。
リビングに入るとすでに翔さんは父さんと一触即発な雰囲気だった。
一体この短時間になにを話したんだか……


