花鈴side
家が隣同士で昔から仲の良い朝日が暴走族の総長になり、私は狙われやすくなるという理由で姫になった。
そこで出会った一成君と爽君と海月君と面子の皆。
夕凪のほとんどが海南高校だ。
朝日達と皆で海南高校に合格し、入学式に出た。
そこで、新入生代表の挨拶をしていた夢月君を初めて見た。
「えっ………」
淡々と代表として話している松山夢月君。
驚くくらい、海月君と顔が瓜二つだった。
ドッペルゲンガー?
幽体離脱?
え?え?
頭が混乱した。
「ねぇあの人ちょーカッコよくない?」
「ヤバイよね!」
「彼氏にしたぁい」
「私遊びでも良いから付き合いたい!」
隣に座ってる女子達が松山夢月について騒いでいる。
松山夢月が話を終え、壇上を降りる時、目が合った気がした。
思わずドキッとする。
距離もあるから、目が合ったなんて気のせいだと思うけど。
確かに合った気がした。
そして、彼は微笑んでいた。
これが、私が夢月君に恋に落ちた瞬間だった。
一目惚れ、だった。


