オレとアイツ


朝日と爽と一成はニヤニヤと俺の事を見ている。


「あっ!夢月!」


「うわっ。どうしたの?花鈴」


「この人達がイジメてくるの……」


そう言ってさっきまでの態度と裏腹に(ウソ)泣きだすクソ女。


夢がそんなのに騙されるわけ……


「朝日達、あんまイジメないであげて?」


あった。


俺の片割れはいつからこんな小芝居に騙される男になってしまったんだろうか。


俺は残念だよ、夢。


朝日達も、ましてや花鈴は夢がクソ女の味方をするなんて思わなかっただろう。


みんなショックを受けている。


クソ女をチラリと見ると……ちっ。うぜぇ。

勝ち誇った顔をしていた。


「夢月ぃ……」


「ん?」


「花鈴、ここの人達怖いからもう来なぁい。これからは夢月が花鈴の事お迎え来て?」


上目遣いでぶりっ子しながら夢におねだりするクソ女。