バンッ!
「師匠稽古!」
「おぉおぉどうした夢月坊。さっき稽古は終わったろ?」
「いいから稽古!」
「やる気があっていいねぇ。よしやるか」
護身術と喧嘩の他にも、武道全般も習っている。
武道を教えてくれるのは松山組専属の白髪の仙人みたいなじいさん。
「夢月坊。力任せにやっても上達しんよ。心を落ち着かせるのじゃ」
「……………」
稽古を2時間した後、ヤマセに頼んで追加稽古を3時間してもらった。
あーイライラする。
いいんだ。こんな突然現れたガキの俺を全員が全員して受け入れてるとは思ってない。
だけど、それでも仲良くしてた二人がそうやって思ってたのを知ると少し悲しい。
もうその感情すら邪魔だ。
絶対に全員に認めてもらう。
俺は心に誓った。


