オレとアイツ


「よし!夢月一緒に風呂入んぞ!」


「………やだ」


「俺弟欲しかったんだよなー。んで、弟と背中洗いあうの夢だったんだよ」


「…………」


話を聞いてくれないジャイアン翔。


俺を担いで和室を出て風呂場に連れてかれた。


誰かと風呂に入るのは、絶対俺がしたくない事No. 1だった。


だって俺の身体は……


「っ!?夢月…お前…」


キタナイカラ


幼少期から受けた虐待により消えないアザがいくつも残り、前田組から受けた暴力でアザ、切り傷、火傷の跡。


それらが俺の身体にはたくさん残っている。


こんな汚い身体を誰にも見せたくなくて、俺は身体を売ってる時ですら服を着て行為をしていた。


翔は俺の身体を見てなんて言うだろう。


それが少し怖かった。


どうせ、翔も前田組の組員みたいに汚いって、醜いって言うんだ。


そう、思っていた。