オレとアイツ


そんな事を話していると、どうやら着いたらしい。


「「「「おかえりやせぇ!若」」」」



「あぁ。ただいま」



目の前に広がる日本庭園。


ズラリと一列に並んで頭を下げる厳つい組員。


その中心に居るのが、俺とさっきまでくだらない事で言い合ってたこの男。


松山翔


俺は翔の後ろをトコトコ着いて行く。


物珍らしげに俺をガン見する組員達。


穴空くんじゃね?


「組長。翔です。只今帰りました」


「入れ」


翔の後ろを着いて行って着いたのは家の一番奥の和室。


和室に入ると、一人のおっさんが居た。


「ん?翔。そのガキは?」


「親に売られて前田組で身体売ってたガキです。その事で少し組長に話があります。」


「おぉ。なんでも言ってみろ」


「このガキ、夢月って言います。夢月を俺たちの家族にしてくれませんか?」


「あぁいいぞ」