オレとアイツ


「さ、夢月。行くわよ」


「…………」


母さんが気持ち悪い笑みを浮かべている。


マジ吐き気。


父さんの運転で連れてこられた場所。


そこはどこかの事務所だった。

玄関には怖いおっさんが二人。


「おぉやっときたか。おせぇんだよ」


「す、すいません」


明らかな上下関係。


一体ここはどこなんだろう


海に会いたい


中に通されて入った部屋には、なんか厳ついおっさんが大量に居て。


木刀や真剣が飾ってあったりする。


机に足を乗っけて威張ってるおっさんがここのトップだと見た。


「そいつがお前らのガキか」


「は、はい……」


そう言って俺は母さんにおっさんのところへ差し出される。