夢月side

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俺には双子の弟が居る。


名前は海月。


俺と同じ顔をした、俺の大切な弟。


名前の一文字を取って、


俺は海月を海

海は俺を夢


そう呼び合っていた。


「おばさんおはよー!」


「お、はよ…おばさん」


「あら海月君夢月君。今日も仲良いわねぇ。おはよう」



俺たちは近所で有名な仲の良い兄弟で。


毎日手を繋いで学校に登校するのが日課だった。


「海月サッカーやろうぜ!」


「おぅ!夢、一人で大丈夫?」


「(コクリ)」


「じゃあ行ってくるな!」


「い、てらっしゃい」


明るくて、友達が多くていつも笑顔な海は学年の人気者。


対して俺は、無口で無表情で友達も少ない。


そんな海が羨ましくもあり、誇りにも思った。