びいだま。




「……あ、えっと……」



思わず、まじまじと眺めてしまった。


「あ、あぁ、ごめんね」


「あ、いえ、こちらこそ……」



大きな茶色い目が僕をとらえた。

なんだか不思議な気分がした。

そりゃそうだろう、毎日鏡の中に見ていた顔が

目の前にあるんだ。しかも女子で。



「えっと……凪咲、さんですか?」