「お誕生日おめでとう!!」


そこには大きな花束を抱えたハルトが待っていた。


差し出された花束を受け取る。

嬉しくて感激して声が出ない。


スイートピー、ピンクと黄色の薔薇、カスミソウ‥たくさんの花。


「‥‥ありがとぉ‥嬉しい。キレー!」


───ねぇハルト、
私、男の人に花束をもらったのなんて初めてだったよ?

とってもロマンチックで甘くって、信じられないくらい素敵な一日遅れのお誕生日だった。



私のためにケーキを用意してくれて、

かわいいピンクのシャンパンを用意してくれて、

大きな花束を用意してくれて、


その想いがとっても嬉しかったんだよ。



でも…


2人で祝う最初で最後のお誕生日‥‥。


だから‥‥今は思い出す度、
少し胸が痛むんだ‥‥───。