『そういえばナナ、彼氏いないの?』


『えっ?いないよ?』


ハルトとの初めての電話中。

ふいに聞かれてビックリした。
 

『へぇ〜そうなん?カワイイからいるのかと思った。』


しれっと普通にそんなこと言われてまたビックリする。

もちろん顔は真っ赤。

でも電話だから
大丈夫。



『‥‥そういうハルトさんはどぉなんですかっ?』



どさくさに紛れて一番聞きたかったことを聞いてみる。


返事が来るまでドキドキして心臓が壊れそうだった。




『‥‥いないよ?』




‥‥?

何?
今の“間”は‥‥?


『‥‥そうなんですか』


なんとなく心にわだかまりを残してしまった。


でも‥‥
いないって言ってたし、喜んでもいいよね。


『じゃあお互いフリーってことで明日は思いっきり楽しもっか!』


『うんっ!』


そう。

明日は私のお誕生日。



ハルトと過ごす初めてのお誕生日───。



そして‥‥───