「まぁまぁッ!立ち話もナンですからッ!どうぞどうぞ!」


タケシがふざけて私を席に促す。

しっかりと一番奥の席に座らされ、隣にはユウくん。


「何飲む?ナナ。」
タケシが聞く。


「えと…オレンジジュース。」


「よしっ!オレンジねっ!」

…どうもタケシだけがテンション高すぎ…。
マユもちょっと困ったように笑ってる。


「…ユウ…くんは何か飲む?」

勇気を出して話しかける。

「…いや。」

ボソリと言われて話しかけたことを少し後悔した。


「ていうか、俺もうコーラ飲んでっから…。」

「えっ!」

よく見てみれば確かにユウくんの前にはコーラが半分くらいになったグラス…。

「…あはは…気付かなくて…」

「………」

どうも気まずい空気…。

カラオケに来てるのに誰も歌おうとしないし…。

しかもマユとタケシは2人の世界だし。

…どうしたらいいの?
かなり気まずすぎてキツイ…。



「失礼しま〜す!」



その時、店員さんが私たちの注文した飲み物を持ってきてくれた。