周りは何事だとざわめき始めるのをよそに、わたしはユキにつれられて、会場を抜け出していた。 ユキはよく泣いて困らせてきたけど、こんな強引なことを悪い気もせずするような性格ではなかったのに。 まずい、なんて焦る気持ちと、半ば予想の付いていた内容に諦めの気持ちが渦巻いていた。 ユキはわたしの手を引いたまま、屋上へ続く階段を上る途中で、息を切らして足を止めた。