そして、例の事件の日。 別れの日、忘れられない卒業式。 卒業さえしてしまえば、いじめっ子たちと会う機会もなくなるだろうし、今までの日々から逃れられる。それが嬉しかったし、その日が来たことに安心していた。 ユキが好きだとか言っていた例の子は、卒業式当日、早々にユキに告白した。 案の定といえばそうなのだけど、さらりと振られてしまったようだった。 友達にその話を聞かされ、ざまあみろだね、なんて笑い合っていたのだけど——— 式が始まる直前、涙をいっぱいに溜めた、ユキに強く腕を引かれた。