ダブル・フェイス 〜クールなあいつは泣き虫王子〜


ユキのせいでいじめられているなんて、口が裂けても言えなかった。
わたしよりも確実に傷つくのを知っていたから。

それなら、少しでも平気なわたしが耐える方がいいと思った。
そうやって強がっていたんだ。

自分のためでも、ユキのためでもあった。


必死で隠し続けて、行き帰りだってなるべく一緒にならないようにして、すこしでも遠くで生きようとしてたのに。

泣き虫野郎はやっぱり、わたしがいないとダメみたいだった。