ダブル・フェイス 〜クールなあいつは泣き虫王子〜




割と真剣に頭の中で考えていたんだけど、それは凛子に遮られた。


だって、思いっきりわたしの腕を引っ張って、例の教室にずんずんと足を進めていくんだから。


「ちょっ、どうしたの? わたし別に興味なんて、」


わけのわからないまま腕を引かれて、わたしは止まろうとするけれど、

そのとき凛子はすこし顔を歪めて、わたしに小さく言ったんだ。






「幸人くん、帰ってきたって」