起こしてる人に“何だよ”は無いでしょ! せっかく親切に心配してあげて、起こしてやってんのに。 こっちもやんだくなるわ。 「お前…誰。」 起きたのにも関わらず、深くかぶったフード。 全く彼の表情が読めない。 「私は…姫崎優莉。屋上でたまたま貴方を見かけたから…」 そう言うと彼は空を見上げた。 「俺に構わないで。」 たった一言を残して、屋上から去っていった。