弱虫男子

また声に出ていたみたいで、

ヤスが視線で


”うるさい!”


と訴えてきた。



「ごめん ごめん」


と背中をつついてあやしていると、

ヤスにつられて彼女が視線をよこした。



「前向いてろよ~」


とあごをしゃくって黒板を指すと

彼女は舌を出してプイっと前を向いた。