弱虫男子

ヤスは変に気を利かせて、

俺が手にぶら下げていたかばんを

引っ張って自分のひざに乗せた。



俺のかばんの上で

なんて声をかけていいのかわからず

ふてくされてるヤスが面白かった。



停留所からしばらく二人で歩いたけど

下駄箱まで来たところで、


ヤスには先に上がってもらった。



あと10分もすれば

彼女が歩いてくるだろう。