「え⋯?」 名前を呼ばれびっくりする祭莉。 祭莉は転入してからもたった一人の人間なので、蜜李と祐と身内以外、誰からも話しかけられることは無かった。 なので、びっくりと嬉しいが入り交じった不思議な感情に包まれる。 「あの⋯⋯ハンカチ落とされたのでっ!」 ズイっと差し出されたシルクのハンカチは確かに祭莉の物だ。 「あ、あぁ。ごめんね。ありがとう!えっと⋯」 「コハク。更屋敷琥珀(サラヤシキコハク)ですっ。」 名前が分からず困っているのを察し、嫌な顔せずむしろ笑顔で名を名乗ってくれる。