すると、叶夢がティーカップをソーサーに置いて喋り出す。



「うーん。まぁ、行かない方が安全かな?でも、授業を聞きたいって嬉しいことを言われちゃったからね。誰かと行動ってことなら大丈夫じゃないかな?誰でも大丈夫だよ。ただし、絶対にはぐれないこと。それか、満月に近い日だけ休むとか⋯」



「わかりました。⋯じゃあ、唯芽咲に行きたい時は誰かに声をかけてから行くようにしますね。」



頷いて、程良い温度になった紅茶を1口、口に含んだ。甘くすっきりとした香りが鼻腔を満たした。