「怖くないの?」



「え、あ、そ⋯の。なんか、実感がわかなくて⋯あはは、、、」



なんて返せばいいか分からず、笑って誤魔化した。自分自身でも、驚かなかったことにびっくりしているのだ。

でも、考えようとしてもそれ以上ダメというように頭が締め付けられたように痛むので、考えることをやめた。


「そっか、でもね。直に分かるようになるよ。その時はちゃんと体で感じてね⋯?」


そう言って叶夢が意味あり気に笑った。それが少し怖くて視線が泳ぐ。



「は、い。え、えっと⋯!あの、吸血鬼、だったら光が弱いとか⋯その、吸血とか⋯」



「カナ、あまり祭莉ちゃんをイジらないでくださいね?えっと、日の光は少しくらいなら平気です。長時間いなければ。食事は人間用と、まぁ、血を⋯。吸血に関しては⋯カナが言ったとおり体で⋯感じてください。」

あからさまに赤くなった祭莉の顔を見てふふっと笑う春叶。

すると、叶夢が頬を膨らませて春叶のカーディガンを引っ張った。