「お兄さんたち、しつこいですよ。
いい加減その手を離してくれません?」


「ま、真央(泣)」


真央はあたしの肩を優しく抱き、自分の方に引き寄せ、もう一つの腕であたしの手を掴んでいた男の腕を掴んでいた。



「誰だてめぇ。
邪魔すんじゃねぇーよ」


「邪魔してるのはお前らだよ愚民が。
この子、俺の彼女なんだよね。………手出すんじゃねぇーよ」



めっちゃ真央怒ってる。
こんなに怒ってる真央、見たことないかも…


「い、痛い痛いっ」

男はそう言いながらあたしの手を離した。
真央が何かしたみたい。


まだ、真央は男の腕を握ったままだ。


「何したてめぇ!」

そう言って、もう1人の男が真央を殴ろうと拳を向けようとする。


「いいのか?こんな人が大勢いる中で問題起こしたりして…
あ、ちなみにさっきスタッフさんに頼んで警察呼んでもらってるから。
もうすぐ到着すると思うけど……」


まだやるか?

挑発した顔を男達に向ける。



「やばくないか……?」
「やべぇーよ…」
「に、逃げるぞ!」


男達は走ってどこかへ行ってしまった。