顔に出ていたみたいで、拗ねた私…
PCのキーボードを打つ手に力が入った。
カタカタカ…バン…カタカタカ…バン…
そんな私を見た陸は、クスっと笑って。
「怒りました?(笑)」
陸を見つめ
「怒っていません!」
「怒ってるじゃないですか?(笑)」
「…どうせ私は、年上のおばちゃんですから!」
嫌味を言っちゃった。
陸は、
「あははは」
と大声で笑った。
「山口さんって面白いですね(笑)」
「面白くありませんから!」

PCに目を向け
(何なの!?コイツムカつく!!って言うか笑えるんじゃん!ムスッとした顔してたのにさぁ…)
子供みたいに拗ねていたのは、私の方でした。
陸は、そんな私に少しづつ心を開いて行ってくれた。
暫くすると陸から
「山口さん好きなアーティストとかいます?」
「最近いないかなぁ?良い曲ある?」
「ありますよ!」
「じゃ、今度おばちゃんに教えてよ。若い子の曲(笑)」
「おばちゃんって(笑)」
「おばちゃんでしょ?8歳も年上よ?私(笑)」
「う~ん…年齢関係無いと思いますよ」
(年齢は関係無いか…あは、嬉しい事言ってくれるじゃん!コイツ(笑))
少しニヤケた私。
「何笑ってるんですか?」
「な、何でもないわよ!さ~仕事仕事!」
凄く心がくすぐったかった。
お世辞でも何故か嬉しかった。
陸が職場に来て一か月後の帰る間際の事でした…