たとえば呼吸をするように

泣き叫んだ土屋を、反射的に力一杯抱き締めた。


「私が照らす……!」


守りたい。この人を。

自分の夢も見つけられないようなちっぽけな私は、非力で頼りないかもしれないけれど。

それでも、全てを賭けて土屋を守りたいの。


「土屋の世界が真っ暗なら……私が隣にいて、この金色の髪でこれから先の道を照らしていくから……!」


だからねぇ、お願い。

一緒に歩いていこう。

不安定で不確かな道を。


そのためなら私、何だってする。強くなるから。


「……ずっと?」

「土屋が赦してくれるなら」

「それ……ある意味プロポーズだな」


た、確かに……!


「そっ、それは……」

「……赦すよ」

「……え」

「まだ色んなことを受け入れられてなくて……立ち止まって、こんな風に弱音を吐くこともあると思うけど……そんな俺でもいいなら、隣にいて、俺の道を照らしてほしい」


それは……そういう意味だと受け取っていいの?


私の腕の中で顔を上げた土屋と、視線が絡む。

真っ赤に泣き腫らした目はいつもの土屋らしくなくて胸がぎゅうっと締め付けられるけど、涙を流す時は私の前にしてほしい。

苦しみを分けてほしい。