オマジナイ

私は、一瞬身がかたまった。



『まり』。


サッカー部マネージャーの、澤木まりさん。

雪がおまじないをかけた井上君の、元彼女。



「そうなんだ……」



林田は未だに、澤木さんのことは『まり』と、下の名前で、しかも呼び捨てなのに対し、

私のことは『竹下』だ。



私だって、『未来』って呼ばれたい……。



澤木さんよりも、ずっと林田にとっての特別でいたい………。





しばらく、林田の話の中心は、澤木さんだった。



そして、話の切りが良かったときだった。




「なんか……眠くなってきた……」



と、林田が目をこすり出した。


睡眠薬の効果が出てきたようだ。