オマジナイ

「こちらの方は?」


「ああ、同じクラスの竹下だよ。

俺の彼女」




と、林田は私を澤木さんに紹介した。




「竹下、こっちはさっき話していた部活のマネージャーのまり」


「よ、よろしく」


「竹下先輩ですね、よろしくお願いします♪」




澤木さんは笑顔で、そう言った。




「まさか当麻に彼女がいたなんて、驚いちゃった」


「そうか?」


「そうだよ~」




澤木さんは、楽しそうに林田と喋る。


まるで、林田の彼女である私に、見せつけるように。


お互いを下の名前で呼び合い、仲よさげな二人。


置いてけぼりの私。




「あ、もうすぐ電車が来ちゃう。


じゃあね」


「ああ、また学校で」