オマジナイ

あぁ・・・幸せ。

こんなにも林田と一緒にいられるだなんて。


おまじないをする前だったら、ありえなかっただろうな。


と、私は今の幸せを噛み締めていた。



しかし・・・。



「それでまりがさ、おかしいんだって言うんだけど~・・・」




林田の口から出てくるある女の子の名前。



『まり』



林田の部活のマネージャーの、一年の澤木まりさん。



林田の話の中心には、いつも彼女がいた。




どうして・・・。

どうして私と恋人になったのに、澤木さんのことばかり・・・。