学校に着くと、私は雪に、林田と恋人同士になったことを報告した。

雪は嬉しそうに、「おまじないのお陰だね!!」と笑っていた。



本当に、おまじないが効いてよかった。

ずっと好きだった林田と、距離が縮まり、付き合えることになったのだから。


しかし、おまじないで徹夜したせいか、すごく眠い。



「ふぁ~」




私は大きなあくびをした。




「なんだなんだ、寝不足か」




林田が私に話しかけてきた。




「うん、ちょっと勉強しててね」




おまじないのことはあまり言わないほうがいいだろう、と思った私は、適当に嘘をついた。



「へぇ、そっか。

でも、ちゃんと寝ろよ?」



そう言うと、林田は私の頭をぽんぽんと撫でた。

この間とは違う、優しい撫でかたに、私はどきっとした。


やっぱり、おまじないのお陰だ。



最初はおまじないなんて・・・と思っていた私だが、このときはもう、おまじないのことは完全に信じていた。