オマジナイ

「ねえ、未来。

お願いだよ。

おまじないをしないと、未来が危ない目に遭うかもしれない。

おまじないをすれば、ずっと林田と一緒にいられる。

それでいいじゃない。


……未来?」


「無理…私には………無理だよ…っっ!!!」


「未来!」



私は、思わず病室から飛び出した。



雪の言うことはわかる。

確かに、おまじないをかけたほうが安全かもしれない。

いや、絶対にそのほうが安全だ。


だけど、イヤなのだ。

もう林田の心を、弄ぶことはしたくない。