オマジナイ

・・・



翌日、朝早くに教室へ行くと、いつもより随分早くに雪が席に着いていた。


そして、待ってましたとばかりに、私の方へ駆け寄る。




「未来、聞いて聞いて!」



キンキンと高い声で喋る雪。

私は思わず、耳を塞いだ。




「ちょっと、声がでかい!」




しかし、そんな私にお構いなしに、雪はそのままの声のトーンで喋り続ける。




「実は、井上君とお付き合いすることになりました!」




「・・・は?」




何言ってるの?


井上君は澤木さんと付き合っていて、
昨日もラブラブだった。

とうとう、雪の頭がおかしくなったのだろうか。




「あのねぇ、井上君は澤木さんと付き合って・・・」


「ああ、澤木さんとは別れたよ」


「えっ」




雪があまりにもさらりと言ったものだから、
私の目は点になった。



「でも昨日キス・・・」


「ああ。

あの後ね、私すぐに帰って、例のおまじないしたの!


そしたら、今朝早く、井上君からライン来て、『付き合ってください』って!『彼女とは別れた』って!


これって、絶対おまじないのお陰だよ!!」




嬉しそうに、雪は語った。




そんな・・・信じられない。


だって、昨日の今日で?


すぐに別れて付き合って・・・?