「……どうして散らかすの?」



「まだ綺麗な方だろ」



高校生活、最後の夏休み。

夏休み中だけ、週1回のお泊まりする約束。

そして2回目の今日、来て早々に溜め息が漏れた。

…マジですか;;

着替えは纏めて先週持って来た為、辺りを警戒しながらも合鍵でコソコソ部屋に入ると、テーブルにはビールの空缶が転がり。

脱いだ服は脱ぎっぱなし。

1LDKの狭くも広くもない部屋。

私は床に散らばる服を拾い上げてまた溜め息。

先週、翔希がズボラだとわかったけど、どうして1週間でこうなるの……?;;

洗濯機を回し、空缶を片付け、ゴミを纏めて掃除機をかける。



「毎日じゃなくてえーから、2~3日に1回は掃除しようや;;」



「月一で問題ない」



「え?月一?おかしいなー!お風呂とキッチンの掃除は大変やったけどなー」



「なら、早く卒業して毎日掃除しろよ」



「そのつもりですが何か;;」



強がりを言いながら、確実に赤くなってる顔を翔希の胸に埋める。

ベッドの上に座ってた翔希に押し倒され、キスを交わす。

冷房がガンガンに効いた部屋。

肌寒かった事が嘘のように、心地良い風へと変わる。



「早く一緒になりたいっ」



「先ずは一つになるんやろ」



…ま、そう……なんやけど;;