孤独少女~Kiss Me~

そう、頭では思うのに、怒りと悲しみに痛んでた胸に落ち着きが戻る。

相田のジャケットを掴みながら、何も考えないようにキスを受け続けた。



「ハァ……、ハァ……っ」



息絶え絶えの私の唇を撫でる相田の指。

悔しい位、整った顔に色気を出てる。



「こんな時、どうするん……っ」



「落ち着いたか」



「へ……?」



「泣き止んだようやし、もう、良さそうやな」



「…………っ」



私の気持ちに気付いて居たらしい相田に、何と言えば良いのか。

掴んだままのジャケットの裾。

髪を上げれ、おでこに口付けを受ける。

恋愛初心者の私は、どうしたら良いのかわからずに、ジッと相田の目を見つめる。



「帰れるか?」



「まぁ、ね……」



私は相田から離れ、空虚感に包まれながら家へと帰る。

キッチンの水切りカゴに残された3人分のマグカップ。

部屋に残された愛純の父親の香水。

窓を全開にし、窓に凭れながら先程の光景を思い返す。

去年まで私も家族だったのに、あの空間に私の入る場所を見つけられなかった。

次第に蘇る怒りと悲しみ。

だけど、相田とのキスを思い出すと、すぐにその気持ちは消えた。