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「うあーっ、あっつい!あー、おはよー、このはぁ」


学校に着いて、1年1組の教室に入る。

友達の仁奈(にな)が、自分の席でパタパタと下敷きで自分を扇ぎながら迎えてくれた。


「おはよう。さっきまではまだちょっと涼しかったのにね」

「このははまだ長袖だねぇ。暑いでしょ」

「あ、うん……、日焼けが嫌で……」

「あーね、このは肌白いもんね」

「焼けちゃうと、真っ赤になってすごい痛いから」

「今度いい日焼け止め貸すよぉ」


よかった。ちゃんと誤魔化せた。

ホッと胸をなで下ろすと、教室の扉からきゃあっと女子の黄色い歓声が上がった。


「うっわぁ、今日もすごいね」


仁奈が半ば呆れたようにそれを眺める。

あたしよりも早く行ったのに、なんで教室に入るのは遅いんだろう。