「うわ。って、お前なぁ」

「あっ、ごめんー!だって予想以上に可愛いから……。服に着られてる感じになりそうだよ……」

「前使ってたやつも、まだ普通に残ってるけど」

「本当?」


それなら、そっちの方がいいのかな。

フリルのエプロンワンピースは、確かに可愛いんだけど。

だからこそ、あたしに似合う気がしない。

正直、ちょっと残念に思っている自分もいたり。


「なんだ、あれ着ないのか」


翼は無表情だけど、どことなく残念そうにも見えた。


「着てほしかった?可愛い格好したあたし、見たい?」


なんて、完全にからかうつもりで言ったのに。


「うん」


まともに返されて、「なんちゃって」の予定だったその先を、続けられなくなってしまった。