無糖バニラ

いじけかけて、うつむき加減になっていた頭を、バッと上げる。


「……………………え?」


溜めに溜めて、それでも信じられなくて、つい聞き返す。

今、なんて?


「俺は好きだけど。って言った。母さんに」

「母さ……、え?誰を?ママを?……いたたたたっ!」


無言で頬をギューッと引っ張られて、痛さで思いっきり目が覚めた。

どうやら、夢ではないらしい。


「あたしを好きだって言ったの?」

「他に誰がいるんだよ」

「あたししかいないのかな……」

「そうだろ」

「そうなんだ……」