無糖バニラ

窓枠に腕を乗せてクッション代わりにし、その上に頭を乗せた。

景色が全て横になる。

もう1年も経つんだ。

あの頃は、何で翼に無視されるのか分からなくて、ただ悲しかった。

腕の傷を隠した。


でも、今は。


「このは、悪い。遅くなった」


教室の扉がガラッと開いて、あたしを呼ぶ声に顔を上げた。


「翼」


今日からまた一緒に帰れる。

いつかのように、ふたりで。