無糖バニラ

翼は、あたしの涙を指先で優しくすくい取ると、瞳を覗きこんだ。


「好きって、どんな意味で?」

「分かってるくせに……」

「いや、分かんね。前に、ずっと友達だと思ってるとか言っただろ」


嘘だ。
あたしを見る瞳は、確信犯のそれのくせに。


頬を包む翼の手の上から、あたしも手を添える。


「あたしの“好き”は……、翼と、キスとかもっと……そういうことしたい……“好き”」


あれ……。

言ってから気づく。

あたし、ものすごいことを言ったような……。