無糖バニラ

「あんなこと言ったから、……あれは俺のせいだ」


目の前で翼が後悔している。

違うよ、それでもやっぱり、翼のせいなんかじゃない。

今すぐ否定したいのに。

あたしはずっと、別のことで頭がいっぱいで、……顔が熱い。

そんなこと、初めて聞いたから。

あたしを好きでいてくれたなんて、知らなかったから。


「翼……」

「あれ?お前熱あるんじゃ……」

「翼は、あたしのことが好きだったの?」


熱の有無を計るためか、額に伸ばしてきた手のひらを翼がぴたっと止めた。