無糖バニラ

立っていると危ないから、あたしはまた大人しく席に着いた。


「あーあ、半分過ぎちゃったな」


小嶋くんも窓の外を見る。

そんなに残念がるなんて、よっぽど観覧車が好きなのかな。


窓から目を離して、小嶋くんが再び正面から見つめてくる。

目だけを動かして、あたしの腕を見た。


「その傷……、ちょっと前から気になってたんだけど」


やっぱり。
何度もチラチラ見られていたのは、気のせいじゃなかったんだ。


「うん。最近人前でも腕を出すようにして、隠してないの」


話したいことがあるっていうのは、これのこと?