「最初、何乗る?内海って、絶叫系大丈夫だっけ?」

「うん、結構好きだけど……」

「激しいやつは昼前のが良さそうだから、今行っとこうか」

「うん……」


遊園地を出た後のことを考えると、どうしても覇気のない笑顔しか作れない。

小嶋くんもすぐにそれに気づいたようで、申し訳なさそうな顔で笑った。


「ごめん。やっぱり、今日無理矢理付き合わせちゃってるよな」

「えっ、そんな……」

「でも、来てくれて嬉しかった。一方的に取り付けた約束だったから、来なくて当たり前くらいに思ってたからさ」

「小嶋くん……」


そうだ。こんな、楽しむための場所に自分の意思で来ておいて暗い顔をするとか、誘ってくれた人に対して失礼すぎる。


「ううん、行こう!ジェットコースター!」


あたしは、その場から見えるアトラクションを指差して、叫んだ。