無糖バニラ

「今日はお前に持ってかれたけど、今度からは全部、俺が内海を助けるから」


あたしは、口を手で押さえて声を隠した。


「っ……」


小嶋くんがこんなに想ってくれている。

どうしよう。
あたしは、本当にバカだ。

最初から、この人に頼ってはいけなかったのに。


「ふーん。お前、このはの彼氏だもんな」


こんな時でも、翼の口からあたしの名前が出たことが、こんなにも胸に響く。


「俺も、“ただの幼なじみ”じゃ、あいつのこと守れないんだ」


胸の音がうるさい。

お願い、ちょっと……黙って。

翼の声が聞こえないの。


「だから、奪うよ」