無糖バニラ

「知ってた。あれ、俺のせいだから」


翼の返しに、あたしは立ち上がりそうになる自分を何とか止めた。

翼のせいじゃないって言ってるのに!バカ!

って、言いに行きたい……!


「やっぱり……。今日、殴られたの見て、なんかそうなのかなって思ってた。翼の周り、怖い女子多いもんな」

「あいつ、中学まではずっと俺のそばにいたから」

「なんだそれ、いいな。てか、ムカつくな。そっか、それで、翼たちはただの幼なじみなのに、それを勘違いした危ない女に刺されたとかか?」

「違う」


ちが……くはない、はず。

翼とあたしの仲を誤解したあの子が、カッターを向けて……。


「勘違いじゃない」