無糖バニラ

ポンッと大きな手のひらが頭に落ちてきて、見上げるとそこには翼。

だけど、視線はまっすぐ仁奈に向けられていた。


「あのさ、こいつ……、このはとふたりにしてもらっていいかな」

「えっ!?」


仁奈よりも先に驚いたのは、あたし。

一瞬ケガのことを忘れていて、口を大きく開けたせいでビリビリ痛くなった。

せっかく貼ってくれた絆創膏も剥がれかけて、手で押さえる。

仁奈は翼を好きなんだから、他の女子とふたりきりになんてするわけが……。


「うん。あたし教室に戻ってるね。あいつにどうやって反撃してやろうかな」


なのに、あっさりと受け入れた上に、とても物騒なセリフまで。