無糖バニラ

空いている席を選んで、小嶋くんと向かい合って座る。


「おごってもらっちゃって、ありがとう」

「いや、俺が食べたかっただけだからさ」

「いただきます」


アイスに添えられた、プラスチックのスプーンで口に運ぶ。

甘くて冷たいバニラ。

本当は、あんなに苦いくせに。


「おいしい……」


素直な感想を口から出すと、


「よかった」


小嶋くんが嬉しそうに微笑んだ。


「そんなに好きなんだね、バニラ」

「うん……、好き」