無糖バニラ

「っ!!」


あたしは耳を手で押さえて、反射的に翼から離れる。


「何?今」


小嶋くんに顔を覗かれ、


「ば、バカって言われた……!帰ろう、小嶋くん!」

「えー?おい、翼、女の子にそんなこと言うなよ」


小嶋くんが笑って言うと、翼はただ舌をベーっと出して答え代わりにした。


あたしはバタバタと廊下を走る。

後ろから、小嶋くんが追いかけてくるのがわかる。


「内海ー、そんなにムカついたの?翼が口悪いのなんか、今に始まったことでもないし、気にすることないよ」