無糖バニラ



授業も全て終わり、掃除の時間。

あたしがいるグループは特別教室の担当だから、教室から移動。

これが終わったら、放課後。

小嶋くんと一緒に帰る……。


嫌だなんてことは、全然思っていないけれど、ほうきを手にしながらため息が止まらない。

小嶋くんに笑顔を向けられると、嬉しいと同時に申し訳ない気持ちになる。

優しさに、甘えているだけ……だからかも。


「このは。ねー、このは。いつまでそこばっか掃いてるの」

「え」


友達に名前を呼ばれ、ハッとして顔を上げると、皆は掃除用具をしまい始めていた。


「あっ、あれ?終わり?」

「ぼーっとしすぎだから。先に行っちゃうよ」


クスクス笑いながら指摘をされ、あたしも慌ててほうきをしまった。